9月9日(土)

今日は、航空ネタです(←飛行機オタク)。
昨日、『旅客機・航空会社の謎と不思議』(谷川一巳)という本を買いました。
その中に、ちょいと気になる話が載っていました。
それは、日系航空会社の国際線就航地の数です。
つまり、日本以外で、どれだけ多くの土地に乗り入れているか、という数ですね。
ちなみに、共同運航(コードシェア)というかたちで他の航空会社が運航している場所は除外されています。
純粋に、JALだったらJALの飛行機で、ANAだったらANAの飛行機で飛んでいる場所のみの数です。
この本によると、JALは45ヶ所、ANAは24ヶ所(2006年夏スケジュール)らしいです。
これだけだと何のことやらわからないので、他のアジア系航空会社の国際線就航地数もいくつか挙げてみましょう。

大韓航空:75ヶ所
アシアナ航空:56ヶ所
タイ国際航空:60ヶ所
シンガポール航空:85ヶ所
マレーシア航空:60ヶ所
キャセイパシフィック航空:44ヶ所
チャイナエアライン:40ヶ所

どうでしょう?日本の航空会社に比べて多いと思いません?
もちろん、規模が小さかったり、特定の地域に集中している航空会社には国際線就航地数がもっともっと少ないところもありますよ。
ベトナム航空の23ヶ所とか、上海航空の8ヶ所とか。
けど、JALやANAは、国際的に見てもかなり規模の大きいメガキャリアですよね。
それが、こんなに国際線就航地数が少ないなんて。。。
ANAについては、今のようにJALに匹敵する規模に成長する以前に「航空連合スターアライアンスに加盟することによって、自社で運航できない、あるいは運航しても採算が取れない場所は、他社との共同運航で補う」という戦略をとったことが影響しているのでしょう。
つまり、無理して自社の就航地数を増やすより、連合を利用して採算性を重視したわけですね。
まぁ、一時期は「JALに追いつけ追い越せ!」と、無理に就航地数を増やしていた時期もあったようですが。
さて、ではJALはどうでしょう?
JALは長い歴史の中で、ANAのように他社との共同運航を活用するというよりは、できる限り自社での運航を行ってきたように思えます。
(もちろん、ある程度は共同運航も行っていますが)
「かつては、JALが国際化することは、日本国民全体の誇りであり喜びであった」という話を聞いたことがあります。
ところがどっこい近年は、かつてのような「とにかく規模拡大!」という戦略では赤字が膨らむばかりというのが現状です。
そこで、自社便の就航地を減らすとともに、ANAのように航空連合(ワンワールド)に加盟しようとしていたりします。
しかし、この戦略、どうでしょう?
確かに共同運航をうまく利用すれば経費は節減できるかもしれませんが、同時に、海外での知名度は低下することになります。
知名度低下は、利用率の低下にもつながるのではないでしょうか?
韓国の航空会社は、大韓航空はスカイチーム、アシアナ航空はANAと同じスターアライアンスにそれぞれ加盟していますが、日本の航空会社よりはるかに国際線就航地数が多いですよね。
海外旅行に行くと、大韓航空の目立つ水色の飛行機をよく目にします。
日本の航空会社も、共同運航を活用するのもいいのですが、自社便でも採算が取れるような低コスト体制を築き上げてほしいものです。
※ちなみに、キャセイパシフィック航空も規模のわりに就航地数が44ヶ所と少ないですよね。それは、この本によると「就航している都市は少ないけれど、就航している都市には重点的に一日に何便も運航する」という戦略のためらしいです。

長々とオタクネタ、失礼いたしました。

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