このブログは書こうか書くまいか悩んでいました。
いろいろ批判の多い日本のコロナ水際対策だけど、検疫や政府側の事情を知らず一方的な視点で批判をするのはアンフェアかな、と。
しかし、多くの人たちが海外旅行ができない、つまり日本の入国手続きを体験できない現状で、実際に日本人として日本のコロナ水際対策を実体験できたのは貴重な経験であると考え、あくまで俺の視点から思ったこと、ということを念押しさせてもらった上で、書くことにしました。
以下、俺が今年2月と4月、2回日本に入国をして「あれ?」と感じた点です。
- やたらと紙と手続きが多い
何より、これです。
PCR検査など安全対策は当然必要ですが、出発前にスマホで健康アンケートに回答、その後同じような項目を紙のアンケートで回答、別の紙で誓約書を記入、到着後は空港内で10ヶ所近いカウンターをまわって質問に答えたりスマホの中を見られたり、、、
とにかく手続きが多い。紙も多い。
項目一つ一つは大事だと思うのですが、もっと簡潔に1枚の紙、少数のカウンターにまとめられるのでは、と思いました。
- 必要アプリも多い
日本に入国するためには複数のアプリを事前にスマホにダウンロードする必要があります。
スマホを持っていない場合、空港でレンタルするよう言われます。
そのアプリとは、申告した隔離場所にいるか確認するため位置情報を報告するOEL(Overseas Entrants Locator)、全ての移動履歴を残すためのグーグルマップ、何かあった際に検疫からビデオコールを受けるためのWhatsAppまたはSkype、コロナ接触確認アプリCOCOAです。
まず、OELとグーグルマップはどちらもGPSアプリなんだから、統合できないんでしょうか。
OELで全ての位置情報を追跡し、適宜チェックインさせる、みたいな。
何ならその機能、COCOAに入れてもいいと思うのですが。。。
全ての国民が位置情報を追跡されるのは抵抗あるだろうから、入国者モードみたいなボタンがあって、それをオンにするとはじめて位置情報が記録され始める、とか。
あと、ビデオコール用の通話アプリですが、これもCOCOAに入れられる気がします。
俺が詳しいw ゲイの出会い系アプリ、例えばナイモン(9monsters)とかですら、最近はチャット機能に加えてお互いにビデオコールできる通話機能がついてるんですよ?
それが、なんで多大な税金を投入した政府のアプリでできないのか。
そうだ、ナイモンはそもそも近くにいるゲイ仲間を探すGPSアプリだから、現在位置のチェックインや位置情報追跡もできるんじゃない?
もう政府の水際対策アプリはナイモンに任せたらいい!
全入国者、ゲイアプリをダウンロードすること!グッドアイデア。
- 検疫側の不手際(電話編)
これ、俺が一番不本意に思っている点です。
2月の一時帰国時ですが、隔離期間中に何度か検疫から自動音声で電話が来ていたんですよ。
内容は健康に問題ないかの確認。
ただ、自動音声、かつ回答も音声認識なので、俺の回答が誤認識されてしまって。
「あなたは帰国者ご本人、またはそのご家族ですか?」という質問に「はい」と答えたら、「いいえ、ですね。間違った電話番号が登録されたようです。申し訳ございませんでした」みたいな自動応答をされガチャりと電話がきられてしまいました。
はい、って言ったのにーー!
これでは俺が虚偽の電話番号を申告したと思われる!!
そう思い検疫に報告しようと電話したのですが、これがまたなかなかつながらない。
そりゃあね、、、忙しいのわかるから文句は言えません。
しばらくトライしてやっとつながった職員の方には「また自動音声で電話がいくはずですので、その時に改めて正しい回答をなさってください」と言われました。
はい。結局二度と電話は来ませんでした。
俺が電話番号を虚偽申告したという記録になっていたとしたら、、、非常に不本意です。
- 検疫側の不手際(アプリ編)
今度は4月の入国時の話です。
先ほど書いた通り、入国時にはOELというアプリをダウンロードします。2月の入国時にはありませんでした。
これは現在位置を報告するためのアプリです。
アプリから「チェックインしてください」というプッシュ通知がランダムな時間にでるので、アプリで「今ここ」ボタンを押すと位置情報が検疫に報告される、というシステムのようです。
パスワードが必要なので、入国時点ではまだ使えません。
空港で「明日メールでパスワードが届きますので利用登録をしてください」と言われました。
はい、翌日。メールなし。
翌々日。メールなし。
1週間後。メールなし。
2週間後。メールなし。
結局14日間OELのパスワードは来ませんでした。
つまり一度もOELを使わず、位置情報を報告することなく隔離を終えました。
迷惑メールフォルダに入っているかもと確認してみましたが、届いていません。
空港で自分のスマホから指定のアドレスにテストメールを送って正しいメールアドレスを申告したことを確認されているので、間違ったアドレスを提出した、というのもありえません。
3日目ぐらいにおかしいなと思ったのですが、2月のことがあるので今回はこちらから検疫に電話はしませんでした。
俺が位置情報報告してなかったら検疫側からおかしいと思ってビデオコールが来るだろう、と思っていました。
何もありませんでした。
- 隔離場所の確認なし
2週間の隔離場所は自宅や自身で手配したホテルになります。
政府指定のホテルになる国もありますが、日本は入国者本人が手配します。
隔離場所の住所やホテル名は検疫で申告しますが、本当に申告だけ。
せめてホテルの場合は、本当に予約が2週間入っているか予約確認書のチェックぐらいしたほうがいいんじゃないかな、と思いました。
あくまでこれは俺の体験と俺の見解です。
政府や検疫には、俺にはわからない事情や制限があるのだと思います。
でもやはり、日本のコロナ水際対策はベストなかたちではないな、と思いました。
失礼を承知で言うと「センスがない」。
日本はまじめにこつこつ物事を磨き上げていくのは得意だけど、短時間で何かを作り上げるセンスは弱い、、、というのがよく現れているな、と思いました。
政府にセンスがないなら、水際対策と隔離管理をまるごとセンスある民間企業に委託したらいいんじゃないでしょうか。
アプリ開発とか手続きの一部だけじゃなくて、まるごと、ね。
全然別業界だけど、トヨタとかセンスよくやれそうな気がするけどなー。
あ、ナイモン運営会社でもいいと思います。笑
以上。繰り返しですが、あくまで俺の体験、個人的見解であることをご承知おきください。