めんどくさいよ、ゲイ人生

ゲイとして生きる。

それはめんどくさいこと。 

アップル社のティム・クックCEOがゲイであることをカミングアウトしたと報じられていますが、そのニュースとそれに対するネット上のコメントを読んでいて、思うところがあります。

いわゆるストレートたちは「私はストレートです」と申告する必要がないのに、なぜゲイはわざわざ「私はゲイです」と申告しなくてはいけないんだ。

俺も親や友人にカミングアウトしているゲイですが、わざわざカミングアウトしなくてはいけないことにわずらわしさをおぼえることもあります。

こんなことを書くと「誰も頼んでいない。だったら黙ってろよ」と言われそうですが、黙っていられたらどれだけいいだろうと妄想します。

もしこの社会がセクシュアリティに中立だったら、俺はわざわざ「ゲイです」とカミングアウトしなくてもいいのかもしれない、という妄想。

ひとが俺を見た時、その人が俺の血液型がA型なのかO型なのか決めつけないように、俺がストレートなのかゲイなのか、はたまた他のセクシュアリティなのかを決めつけない社会だったら。

でも、現実の社会は違いますね。

多くの人、ほとんどの人が俺を見た瞬間「ストレートだ」と決めつけてかかる。

ゲイなのに。

それは、男っぽい、ゲイっぽくないという話ではないよ。

「ゲイっぽい」という表現自体が、すでにストレートであることを前提にしているから。

「日本人っぽい」という形容が日本人には使われないように、「ゲイっぽい」はストレートであるということが大前提になっている評価だと思います。

どんなセクシュアリティを持った人もまずはストレートであるという誤解をされて、それが不愉快だったらわざわざ自ら誤解を解かなくてはいけない。

それがカミングアウト。

なんてめんどくさいんだ。

いわゆるストレートの人たちにも想像してほしい。

生まれてからずっと、周りの人たちから、初対面の人にさえも「ゲイだ」と認識されて、いちいち「私はストレートです」と誤解を解いてまわらなくてはいけないとしたら、それがどれだけめんどくさいことか。

セクシュアル・マイノリティはマイノリティだといっても、それほど珍しいマイノリティではないはずです。

正確な統計はないだろうけど、10人に1人ぐらいは何らかのセクシュアル・マイノリティ要素を持っているんじゃないのかな。

それって、血液型がAB型の人と同じぐらいのパーセンテージ。

なのになぜ、全ての人がストレートであることが前提にされてしまうんだろう。

それは、いまだに多くの人が、セクシュアル・マイノリティにリアリティを感じていないからじゃないのかな。

セクシュアル・マイノリティという存在の知名度は高くなったし、テレビにはマツコ・デラックスをはじめ多くの人が出ているけれど、それは「特別なもの」であって、リアルな普通の生活とは隔離された、別のものと感じているんじゃないのかな。

今回ティム・クックが「自分がゲイであることを誇らしく思う」と発言したと報じられてることに対して、「誇らしく思うようなことか」「どうでもいいけど誇らしいってほどのことでもない」というコメントがたくさん付いていることに失望をおぼえました。

リアリティをもってセクシュアル・マイノリティの存在を感じたこともないくせに、よくそんなことが言えたな、と。

こうやって大げさなぐらいにゲイであることをアピールする人がいることで、ゲイという存在のリアリティが増して、未来のゲイが今よりも生きやすくなっていくんじゃないのかな。

この考えは古くさいのかもしれないけど、でも、やっぱり世の中はまだそんなところにいる。

俺もゲイであることを誇りに思うぞ。

でも、やっぱりゲイとして生きるのはまだまだめんどくさいぞ!

そう叫びたくなってしまいました。


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6 Replies to “めんどくさいよ、ゲイ人生”

  1. いつも楽しく拝見させて頂いてます。
    そして、初めてコメントさせて頂きます。
    今回の件は、僕もユウキさんのご意見にメチャメチャ同意してます。
    僕もネット上の反応とかを見ましたけど、正直、『うぅ~ん…(-_-;)』って思ってしまう様なコメントばかりで、悲しい気持ちになっちゃいました(^^;
    僕もゲイだという事を誇りに思ってますし、もし生まれ変わってもゲイになりたいな…って思います!!
    お互いに頑張りましょうねo(^o^)o
    ユウキさんのブログ、これからも楽しみにしてます☆
    ファイト~っ♪

  2. 人間って持っている人はそれを持っていない人の気持ちがわからないもの
    それと同時にすべての人が他人の乾きのような感情を理解してもらおうとするのも最初から無理なこと
    その両者を理解したうえでこの世の中を変えていきたいと思うからこそこういう面倒くささに向かっていかなくてはいけないのでしょうね
    自分にできることを見つけて世の中に発信し続けていく力こそが大切なのかもしれない

  3. > すーさん
    コメントありがとうございます!
    ゲイに生まれたことに不満はないけど、現状に満足かと言われたら、そうでもないなぁ。
    でも俺はゲイが生きやすくなるために戦っていないから、そんなことを言う資格がないのかもしれないけれど。。。
    自分にできることって何かなぁと考えたりします。

  4. > JPNSFOさん
    コメントありがとうございます。
    自分にできることって何なのかな。
    何かしたいと思っているからこういうブログ書いているんでしょうけど、何ができるかわからず、ただこうして不満を書いている自分もどうかなぁと思うんですよね。
    その点、ティムクックの、社会にむけてのカミングアウトは立派だなと思います。

  5. 僕はユウキさんの発信しているメッセージってすごくいいと思いますよ~♪
    日本人とひとくくりにするのは良くないとはわかっているのですけれど やはり日本人って愚痴るよりぐっと我慢が美徳とされる傾向があるけれどそれじゃあ伝わらないと思うのですわ~
    その点ユウキさんはちゃんと自分の意見主張をしていてかっこいい~!!と思います

  6. > JPNSFOさん
    アメリカ人のゲイ社会って、やはり日本とは違いますか?
    シドニーは日本よりはるかにオープンだなーと感じたけど、ロンドンはそうでもない印象でした。
    アメリカは英語だということを考えても、国力を考えても、メッセージ力が強いですよね。

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