「LGBT」って言葉の問題点

最近いろんなところで目にする「LGBT」って言葉。



Lesbian、Gay、Bisexual、Transgenderの頭文字をとったもので、セクシュアルマイノリティーとほぼ同義で使われているように思います。
俺自身ゲイなのでLGBTに当てはまるわけですが、このLGBTって言葉があまり好きではありません。
だって、セクシュアルマイノリティーでもLGBTに当てはまらない人もいるし。
ゲイのようなセクシュアルマイノリティーの中のマジョリティー(ややこしい、、、)は「男」「女」の二元論はおかしいって批判してるのに、LGBTを受け入れたら、結局「ストレート男」「ストレート女」「レズビアン」「ゲイ」「バイセクシュアル」「トランスジェンダー」って少しカテゴリーを増やただけってことになるんじゃないのかね。。。
LGBTはあくまでレズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーのことだけを指し、それ以外のセクシュアルマイノリティーは含まないって意見もあるみたいだけど、そういう理解しやすい「マイノリティーの中のマジョリティー」だけ抜き出して名前を付けたら、「マイノリティーの中のマイノリティー」がますます見えにくくなりますよね。
LGBTよりはセクシュアルマイノリティーって言葉のほうが俺にはすんなりくるんですが、この言葉ではダメなんですか???
マイノリティーにネガティヴな印象があるからダメなのかな。
それか、セクシュアリティーはグラデーションって言われるから、どこからマジョリティー、どこからマイノリティーって線引きはできない、ってことで他の言葉を模索しているのかな。
思うんですが、マイノリティーの中のマジョリティーはマイノリティーの中のマイノリティーに常に意識を向けていないといけませんね。
でないと、マジョリティーがマイノリティー(マイノリティーの中のマジョリティーも含む)に無自覚なことに物申す資格なくなりますから。
つまり、セクシュアルマイノリティーはゲイとレズビアンだけだと思ってるゲイは、性別は男と女だけだと思ってる「いわゆる普通の人」と結局同じだ、ってことですね。
そう考えると、カテゴリーをどこまで細分化していってもゴールはないですねぇ。
言葉を作るなら逆にカテゴリーを大きくしたほうがいい気がするな。
そういうのってアメリカが流行を作って、「この言葉を積極的に使いましょう」的な潮流ができていくんでしょうね。
適当に予想してみようかな。
参考として、同じようにあれこれ呼び名が錯綜した身体障害を持つ方を呼ぶ言葉としてよく使われるようになったのがPWD (Person With Disabilty)ですからね。
同じ方式で、セクシュアルマイノリティーにはPWSOOD(Person With Sexuality Outside Old Definition)とか、どうだ。
「古い定義におさまらないセクシュアリティーを持つ人」
長いって?
大丈夫。ぴーだぶりゅーえすおーおーでぃー、ではなくて、パワソードって呼んで。
パワーソード的な感じで中二病の心をくすぐるよ、きっと。
言葉って難しいね。
言葉があることで曖昧だった問題が表に出てくるけど、言葉があることでその問題が固定されて解消しにくくなることがあるよね。
まぁでも、既存の言葉を批判するのは簡単だけど新しい言葉を一から生み出すって大変だから、ホモにしろゲイにしろセクシュアルマイノリティーにしろLGBTにしろ、叩き台としての言葉を作ってくれた先人の皆さん、ありがとうございます。

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