7月に行ったヨーロッパ旅行。
ファーストクラスとビジネスクラスで優雅な旅、、、のはずがブリティッシュエアウェイズ便の度重なるキャンセルとひどいカスタマーサービスでトラブル続きだったことを以前ブログに書きました。
その後ブリティッシュエアウェイズにクレームしていたので、その進展について報告します。
これまでの経緯はこちら。
ホテル代などを請求するためブリティッシュエアウェイズに電話したところ、コールセンターではなくカスタマーサービスにメールしてください、という回答だったので7月末にメールを送りました。
とにかく空港スタッフの対応がひどくて腹がたっており、もともとの旅行予定も大幅に狂ったので請求できるものは全部請求してやるっ!という気持ちで書いたメール。
フライトキャンセルのせいでロンドンに宿泊することになったホテル代や空港とホテルの往復交通費はもちろん、旅程が狂ったのでもう旅行をとりやめて日本に帰りたいと伝えたのに却下されたことを根拠に全ての航空券代金の返金も含め、総額で約100万円の支払いを求めました。
交渉は強気でいかないとね。
ただし心の中で、交渉がまとまらなかったらホテルと交通費、約5万円さえ出れば妥協してもいい、と決めていました。
もちろんそんなこといっさい請求のメールには書いていないけれど。
メールを送るとブリティッシュエアウェイズから自動応答でメールを受付けましたという回答が来ました。
それから1週間。返事なし。
1ヶ月経過。返事なし。
まもなく2ヶ月。返事なし。
自動応答のメールに「クレームの進捗状況確認の連絡はしないでください」と書いてあったので何もせずに待っていましたが何の音沙汰もないのは困りますね。
いや、何もせずに、というのは嘘か。
待っている間に、直接クレームの次はどんな選択肢があるのかイギリスの法律やシステムを調べていました。
そこで見つけたのが、Centre for Effective Dispute Resolution(頭文字をとってCEDR)。
CEDRは顧客と企業の間の紛争について、法律や証拠に照らし合わせて仲裁、解決するイギリスの民間組織です。
民間航空局にも承認されています。
トレーニングを受けた弁護士など専門家が所属しており、顧客と企業双方が提出した証拠を検証し、企業のほうに支払い命令を出したり、顧客のほうに請求は認められない旨通知したりします。
そこで、CEDRに仲裁してもらうことを決めた俺はまずDispute(紛争解決)の依頼をオンラインで出し、ホテル代のレシートやフライトキャンセルの証拠などをアップロードしました。
そして、ブリティッシュエアウェイズに請求する金額を入力。100万円(実際はポンド建て)、っと。
入力項目が細かく決められており、何があったのか経緯を書いたり精神的苦痛とかを訴えることはできません。
淡々と証拠に基づいて判断される感じ。
俺の場合、なぜ航空券代金の返金まで求めているのか事情を書きたかったけれど書く場所がないので、ブリティッシュエアウェイズに直接出したクレームメールのコピーを証拠の1つとしてアップロードしました。
そこには全てのいきさつが書いてあるので。
その後、CEDRのほうで俺の依頼を受け入れるかどうかの審査に入ります。
約1ヶ月後。
「証拠が不十分で受け入れの判断ができないので、追加の証拠を出してください」という連絡が来ました。
必要なのは、航空会社に直接クレームして8週間以上経っている、または航空会社からすでにあなたのクレームに対する最終回答が来ているという証拠、とのこと。
ブリティッシュエアウェイズの自動応答メールのコピーを8週間以上経過している証拠としてアップロード。
すると10日ほどで、CEDRが依頼を受け付ける旨の回答が来ました。
よかった。
その後はCEDRがブリティッシュエアウェイズに対して、請求を受け入れるか、拒否するか、拒否する場合をその根拠となる証拠を提出するようにとの連絡をしてくれます。
もしブリティッシュエアウェイズが請求を拒否し俺のほうが納得できない場合はまた追加の証拠を出して反論し、最終的にCEDRが双方の証拠をもとに結論を出してくれるのです。
が。
ブリティッシュエアウェイズ、CEDRに対しても返事が遅い遅い。
12月頭が回答期限になっていましたが期限当日になって期限延長を申請しCEDRがそれを認めたため、また数週間待つことに。
しかし延長される可能性があるとはいえCEDRは回答期限を設定してくれるので、いつ回答がくるか、またはもう来ないのか全くわからない航空会社との直接のやりとりよりは心安らかです。
さて、それから約10日経過。
ついにブリティッシュエアウェイズからCEDRを通じて回答が来ました。
いわく、CEDRによる判断を待たず、双方合意の和解をしたい、と。
ほほう。
書かれていたのはまず、フライトキャンセルとその対応についての謝罪。
続いて、ホテル代と交通費を支払う旨の回答。
しかし、往復航空券代金についてはブリティッシュエアウェイズには返金義務はないとの説明でした。
しかし、しかし、しかし!
メッセージはまだ続きます。
「義務はなく、返金する責任を負うことを認めることはしないが、好意として片道分の航空券代金の返金を提案します」との文言が!
おーっ!
ブリティッシュエアウェイズが初めて好意だか誠意だかを見せてきた。
和解せずCEDRの判断に任せたらもっと支払ってもらえる可能性もありますが、もともといざとなったらホテル代と交通費で妥協するつもりでいたし、ここからまた何ヶ月もやりとり続けるのもわずらわしいので、和解提案を受け入れることにしました。
ホテル・交通費含めて約50万円です。
CEDRを通じて和解を受け入れるという意志を示し、これで俺が依頼していた紛争解決依頼はケースクローズとなりました。
しかし21営業日以内に約束した金額の支払いがない場合は、CEDRに再度動いてもらうことができると書かれていました。
CEDR優秀すぎる!素晴らしい!
しかも、依頼は無料です。成功報酬もかかりません。
ただし請求が完全に失敗した場合のみ25ポンドの手数料がかかります。
請求が通らなかった場合に申請者(乗客)側に手数料がかかるってことは、請求が通った場合は航空会社の側から手数料が支払われるのかな?
話が通らなかったほうがつまり紛争に対してより責任があるってことだから、そこが費用を持つ、的な。
俺の場合は和解というかたちで請求が一部通ったので手数料無料でした。
CEDR、本当にありがとう。
5ヶ月かかりましたが、これにてブリティッシュエアウェイズへのクレームは解決です。
金は受け取っても本当に疲れたし時間を使ったので、もうしばらくブリティッシュエアウェイズは乗りません。。。